こんにちは!
今回は、ファイナンシャルプランナーが教える、確定拠出年金 運用商品の選び方 基礎の基礎編です。運用について、さっぱり考えたこともない!!、という方にご参考いただければ幸いです。
前回の記事はこちら
制度が開始すると、毎月の掛金で商品購入するのことになり、どの商品にするか、は自分で決めます。
大体、商品一覧みたいな資料がどさっとありまして、その中から選びましょう、となっていますが、、、
制度はなんとなく分かったけど、、、結局、自分で運用しなきゃアカンのでしょ。。。どうやったらいいか全くわからん!
元本確保の預金にしとけばいーや!!!
という方!!!
ちょっと待って、将来の大切な年金資産ですので、じっくり検討しましょうね。
自分で商品を選ぶことができる、というのも一つのポイントです。
運用商品について大まかに記載したいと思いますので、
本当に元本確保型で良いか、検討して見てください。
また、商品いっぱいありすぎて、どれがいいかわからん〜という方も、商品選びの参考にしてもらえらたと思います。
商品を大まかに分類すると次のようになります。
元本確保型
国内株式
外国株式
国内債券
外国債券
不動産REIT(リート)
バランス型
この分類ごとに商品が別れているのですが、商品は1つでも2つでも、好きなだけ組み合わせることができます。
組み合わせ方も自分で自由に決めることができます。
また、途中で商品や組み合わせ方を変更することもできます。
では元本確保型からみていきます。
元本確保型はいわゆる、銀行に預ける定期預金のようなイメージです。
預け入れる期間と金利が決まっていて、期間が終わると利息がつく、というものです。
商品名が、元本確保型〇年、運用会社が、〇〇銀行や、〇〇生命保険となっているものです。
銀行も生命保険も変わりありませんが、途中で商品を変更した時に、解約金がかかる(生命保険)か、かからない(銀行)かの違いがあります。
詳細は商品によって異なりますので、取扱金融機関にお問い合わせくださいね。
ここで注意点。
元本確保型はその名の通り、資産は目減りしません、が、大きく増えることもありません。
なぜかというと、、、金利って見たことありますか???
それぞれの商品に金利が記載されていると思います。
だいたい定期預金の金利と同じくらいになっています。
例えば、期間1年 金利が0.02%の商品。
10万円預けて1年後には20円の利息がつく、ということです。
100万預けて、200円。。。。
今は低金利時代ですので、こんなもん、です。
将来的に上がる可能性もありますが。
確定拠出年金は将来60歳以降に受け取るお金、ですよね!?
で、それまでやめることはできません。
受け取りが近く、運用期間が短い、という方は資産が目減りしないよう、元本確保型を選択することは十分あると思いますが、運用期間がまだまだ長い、という方はその期間をぜひ活用してお金を増やす、ことを検討してみてはいかがでしょうか。
また、元本確保されるのでリスクはない、と思われがちですが、 物価上昇リスクというのがあります。
今、100万円でクルマ1台買えるとしても、将来、物価(物の価値)が上昇し100万円では買えない可能性があります。
これを物価上昇リスクと言います。
とはいえ、今、日銀は物価を2%上昇させることを目標にしていますが、なかなか昨今の経済状況では物価上昇していないのが、現実ですね。
次に、株式。これはイメージしやすいかと思います。
株式市場の相場によって、価格が日々変動するものです。
資産が大きく増えることもあれば、大きく目減りすることもある、いわゆるハイリスク、ハイリターンの商品です。
わかりやすいところで言えば、日経平均株価というのがありますね。
確定拠出年金では、私たちが株を売ったり買ったりするのではなく、投資信託、といって、実際の運用(株を売ったり買ったりする)を専門家が行います。
よって、私たちは運用の専門家にお任せすることになります。
なので、投資信託を保有している間、「信託報酬」という手数料がかかります。
また、商品によっては、売買する時にさらに「信託財産留保額」という手数料がかかる商品もあります。
こちらも商品によって異なりますので、詳しい資料などで確認して見てください。
個人的に、せっかく運用成績が良くても手数料で持ってかれたら意味ないので、手数料は低い方がいいと思っています。
この株式のうち、国内企業のものや海外企業に投資するものなど、細かく種類が分かれています。
次に、債券。
国債って聞いたことありますか!?
債券は企業や国がお金を借りるために発行する証券のことです。
国債は国が発行しています。一般国民からお金を集めて借金をしているのですね。
その代わり、お金が返ってくる時には利息みたいなものがついて、お金が返ってきます。
よって、値動きがある商品ですが、一般的に株式よりは穏やかです。
大きなリスクがあるもの嫌だけど、ちょっとでも増やしたい、という方は債券を検討してみてくださいね。
こちらも国内のものと海外のものがあります。
この株式、債券ですが、商品によっては、先進国に投資するものと新興国に投資するものもあります。
一般的に新興国に投資するものの方が、リスクリターンは高いと言われています。
中国やインド、ブラジル、などですね。
次に、不動産REIT(リート)です。
リートは不動産に投資している商品です。
街のオフィスビルなんかは投資対象となっていたりします。
不動産価格も値動きのある商品ですね。
不動産好きなら選んでください。。。
次に、バランス型
これは株式や債券などが一定の配分で組み合わさっている商品です。
自分で一つづつ選ばなくても、バランス型を1つ選ぶだけで、色々な資産に分散投資される、というものです。
ここで分散投資の考え方が非常に重要になってきます。
一つの商品、例えば100万円を全て株式100%として運用すると、リスクが高くなりますが、株式50%債券50%と言った風に50万円ずつ株式と債権を組み合わせることで、債券の方がリスクは低いため、全体のリスクを抑えることができます。
このように、資産をいろんな投資対象に分散させることを分散投資と言います。
バランス型は、株式や債権、REIT等様々な投資対象があらかじめ組み合わさっているパッケージの商品、ということになります。
例として以下の配分にした場合、
元本確保型 30%
バランス型 70%
合計 100%
バランス型の配分が株式50%、債権50%とすると、実際の内訳は以下のようになります。
元本確保型 30%
株式 35%
債権 35%
合計 100%
債券の比率が高い方がリスクは低くなりますし、株式の比率が高い方が、リスクは高くなります。
また、組み合わせ比率やどんな投資対象が組み合わさっているのかは、ご自身が加入している確定拠出年金の商品ラインナップを確認してみてください。
また、運用初心者で長期的に運用したいけど、どれにしたらいいかわからない、選べない、という方はまずはバランス型を利用してみるという方法もあります。
個別商品について詳しくなったところで、お好きな商品に変更するのもいいですね。
ここまで、それぞれの運用カテゴリについて見ていきました。
確定拠出年金では、毎月一定の金額を拠出し、積み立てていきます。
例えば、1万円ならその1万円について、どのような配分で商品を購入するか、を決める必要があります。
とはいえ、価格変動のある商品について高い時に買って安い時に売ればいい、とはわかっていても、いったいそれがいつのか、さっぱりですよね。
これがわかったら誰も苦労しません。
このように、タイミングを見計らうのは大変難しいことです。
ですが、確定拠出年金は、毎月定額を積み立てるため、平均して商品の購入価格を下げることができます。
それをドルコスト平均法と言います。
例えば、以下のように価格変動がある商品を、毎月1万円ずつ購入したとします。
4月 2000円の商品を5口
5月 1000円の商品を10口
6月 500円の商品を20口
すると、3万円で35口買えました。
一口あたり857円となります。
こうすると、安い時には多く、高い時には少なく買うことができ、結果的に平均購入価格は下がります。
買うタイミングを分けることができるのですね。
確定拠出年金は将来の大切な年金資産。
長い目で考えて、どの商品で運用するのが良いかじっくり検討して見てください。
また、個別商品の詳しい内容については、取扱金融機関にお問い合わせください。
ちょっと長くなりましたが、運用商品の選び方について、基礎の基礎でした!!